nRF9151モジュールからOQ TechnologyのLEO衛星ネットワークへのNB-IoTデータ送信に成功し、グローバルIoTカバレッジを実現
低消費電力ワイヤレス接続ソリューションのグローバルリーダーであるNordic Semiconductorは、非地上系ネットワーク（NTN）IoTにおける新たなマイルストーンを達成したと発表しました。これは、低消費電力のセルラーIoTモジュール「nRF9151」から、OQ TechnologyのLEO（低軌道）衛星コンステレーションへ直接、エンドツーエンドでNB-IoT接続およびデータ伝送に成功したものです。
マスマーケット向けセルラーIoTモジュールによるグローバルNTNカバレッジを実現
現在市販されているnRF9151モジュールは、Nordicの標準セルラーIoTソフトウェアスタックを実行し、OQ Technologyの完全統合型で3GPP準拠のNTN NB-IoT RANおよび5Gコアネットワークに接続されています。今回の実証により、小型・低消費電力のマスマーケット向けセルラーIoTモジュールが、既存のデバイスハードウェアを再設計することなく、NTN LEO衛星ネットワークへ直接接続できることが改めて示され、真にグローバルなカバレッジの実現が可能となりました。
Nordic Semiconductorで、ロングレンジ事業部（Long-Range BU）シニア・プロダクト・ディレクターを務めるKristian Sætherは次のように述べています。「顧客は、地上ネットワークのカバレッジ外を含め、どこでも動作する単一のソリューションを求めています。NordicのnRF9151モジュールをOQのLEO衛星に接続することで、ハードウェアを再設計することなくカバレッジを拡張でき、導入の簡素化とコスト削減を実現します」
顧客は、地上ネットワークのカバレッジ外を含め、どこでも動作する単一のソリューションを求めています。
Nordic Semiconductor
ロングレンジ事業部シニア・プロダクト・ディレクター
Kristian Sæther
nRF9151、地上系LTE-M／NB-IoTを非地上系ネットワークへ拡張
NordicのnRF9151は、高度に統合された低消費電力のセルラーIoTモジュールで、コンパクトなフォームファクターの中にグローバルバンド対応の地上系LTE-M／NB-IoTもサポートしています。長いバッテリー寿命と産業グレードの性能を兼ね備え、アセットトラッキング、スマートメータリング、産業監視、重要インフラ向けアプリケーションにおいて有力な選択肢となっています。こうした特長を基盤として、nRF9151は既に2つの主要なGEO衛星ネットワークプロバイダーから認証を取得しており、OQ Technologyを含む複数のLEO衛星ネットワークとの試験にも成功しています。これらのマイルストーンは、nRF9151が複数の衛星ネットワークプロバイダーや実装に対応し、セルラーIoT設計をシームレスにNTNへ拡張できる能力を備えていることを示します。
3GPP準拠NTNの大規模展開の実現性を示す協業
OQ Technologyの創業者兼CEOであるOmar Qaise氏は、次のように述べています。「今回の成果は、NordicとOQ Technologyの緊密な協業の結果です。Nordicのモジュールとソフトウェア、そして当社が垂直統合かつ自社開発した3GPP準拠NTN RANスタックを組み合わせることで、標準的なNB-IoTデバイスが大規模に衛星接続へ対応できることを示しました。これは、センサー、トラッカー、産業機器におけるマスマーケット向けNTN普及に向けた極めて重要な一歩です」
地上系カバレッジを超えた新たなIoTユースケースを実現
NordicとOQ Technologyは今後も協業を継続し、モバイルネットワークオペレーター、開発者、OEM、企業が次世代のNTN対応IoTデバイスを設計・展開できるよう支援しく予定で、標準NB-IoT技術を活用することで、グローバルかつ信頼性の高いカバレッジを実現していくとしています。
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