Nordicセミコンダクターは低消費電力無線通信ソリューションのリーディングプロバイダーです。数十年にわたる超低消費電力無線通信の専門知識を活用し、ホームオートメーション、スマート照明、その他のIoT機器を含むさまざまなアプリケーションでWi-Fiの低消費電力性能を最大限に引き出します。
NordicのWi-Fiソリューションを選ぶべき理由
低消費電力: NordicのWi-Fiソリューションは消費電力を最小限に抑えるように設計されているため、1回の充電で長時間動作する必要があるバッテリ駆動デバイスに理想的です。
容易な統合: NordicのWi-Fiソリューションは様々なアプリケーションおよびシステムへの統合が容易なように設計されています。 Wi-FiはnRF Connect SDKに完全に統合されており、NordicのSoCおよびSiPとの最適な統合が可能です。
堅牢なセキュリティ: NordicのWi-Fiソリューションは完全なWPA3実装のセキュリティを内蔵しており、デバイスのセキュリティとデータの安全性を確実なものにしています。
強力なサポートとリソース: Nordicは豊富なドキュメント、技術サポート、開発ツール、NordicデベロッパーアカデミーにおけるWi-Fi基礎コース等を提供しています。これらによりWi-Fiプロジェクトを支援しています。
Wi-Fi 6認定済みリファレンスデザイン: NordicのnRF7002 DKはWi-Fi 6認定済みです。組み込み市場において数少ない認定ソリューションの一つです。
nRF7002 DKがWi-Fi 6の認定を取得しました
nRF7002 DKは、デュアルバンドとターゲットウェイクタイムをサポートする、市場で数少ない認定済み組み込みリファレンスデザインの一つです。これにより、NordicのnRF70シリーズのデバイスを採用したWi-Fi 6認定済み製品の開発が容易になります。nRF7002を統合することにより、Nordicによる実証済みの技術を活用して、一貫した性能と優れたユーザー体験を実現することができます。
Wi-Fiの認証取得は複雑です。NordicのnRF7002を採用することで障害物が取り除かれ、プロセスがシンプルになり、貴重な時間とリソースを節約できます。
詳細は、nRF7002 DK (WFA125658)のWi-Fi認証をご覧ください。 また、下のリンクをクリックしてWi-Fi認証に関するホワイトペーパーをお読みください。
容易な統合
Nordicの低消費電力Wi-Fiソリューションを使用すると、Bluetooth LEまたはセルラー IoTアプリケーションにWi-Fi接続を追加できます。Wi-Fiデバイス向けのセキュアなBluetooth LEベースのコミッショニングを利用したり、nRF Cloud、nRF9160 セルラーSiP、nRF7002 Wi-FiコンパニオンICを組み合わせて資産追跡を行ったりすることができます。
NordicのBluetooth LEソリューションを採用済みのアプリケーションにNordicのWi-Fiソリューションを実装するには、以下の簡単な手順で行えます:
- アプリケーションホストSoC、SiP、MCUを実装する
- Wi-Fiドライバおよびサプリカントを追加する
- nRF7002との通信にSPIまたはQuad SPIを使う
- クラス最高の共存を確保するため、高度に構成可能なCOEXインターフェイスを使う
Nordicは豊富なドキュメント、開発ハードウェア、開発ツール、アプリケーションサンプル、DevZoneでの技術サポートを提供しています。
既存のBluetooth LEアプリケーションにWi-Fi接続を追加するにあたり、NordicのWi-Fiソリューションはある程度の開発作業とプログラミングを必要としますが、接続機能を追加することでアプリケーションの機能を拡張できます。
nRF52840およびnRF5340マルチプロトコルSoC、nRF9160低消費電力セルラーIoT SiP、nRF CloudはWi-Fiソリューションに追加するデバイスとして最適です。Nordic以外のホストデバイスもお使いいただけます。
アプリケーション
Wi-Fi 6は幅広い用途に適していますが、特に高速、信頼性、大容量の無線通信が必要な場合に有用です。特に以下のアプリケーションがWi-Fi 6に適しています:
広帯域幅アプリケーション
動画のストリーミングや大容量ファイルの転送等、高帯域幅接続が必要なアプリケーションでは、Wi-Fi 6による高速接続の恩恵を受けることができます。
デバイス数の多いアプリケーション
Wi-Fi 6は、一つのネットワークでより多くのデバイスをサポートするように設計されており、公衆ホットスポットや大きなオフィス等、デバイス密度の高いアプリケーションに最適です。
要求の厳しいアプリケーション
オンラインゲームやリアルタイムのビデオ会議など、高速で信頼性の高い無線接続が必要なアプリケーションは、Wi-Fi 6による高い性能の恩恵を受けることができます。
スマートホームアプリケーション
スマートサーモスタット、セキュリティカメラ、照明システム等のスマートホームデバイスは、Wi-Fi 6による広いレンジとカバレッジ、一つのネットワークでより多くのデバイスをサポートする機能、IPベースの通信による恩恵を受けることができます。
シームレスな共存
nRF7002コンパニオンICを既存の製品と一緒に使用することで、シームレスなWi-Fi接続を実現できます。
nRF52840およびnRF5340マルチプロトコルSoCと組み合わせて使うのに最適です。nRF9160セルラーIoT SiPおよびnRF CloudサービスとnRF70シリーズ Wi-FiコンパニオンICを組み合わせることで、Wi-Fiベースの測位(ローカルWi-FiハブのSSIDスニッフィング)が可能となります。
nRF70シリーズICは、Nordic以外のホストデバイスと組み合わせて使うこともできます。nRF70用のLinuxドライバは、GitHubのNordic Semiconductor Playgroundからダウンロードできます。
Wi-FiとMatter
Matter規格(旧称Project CHIP)は、スマートホームデバイス向けのオープンで相互運用可能な規格であり、ユーザーが自宅でコネクテッドデバイスを容易に設定、制御、使用できるようにすることを目的としています。Wi-Fi接続とMatter規格の関係の一つは、Matter規格に対応した多くのスマートホームデバイスがWi-Fiを使用してインターネットに接続し、他のデバイスやクラウドベースのサービスとデータを交換することです。
例えば、Matter規格に対応したスマートサーモスタットは、Wi-Fiを使用してインターネットに接続し、気象情報、電力使用量データ等を提供するクラウドベースのサービスとデータを交換するでしょう。このデータはサーモスタットの性能を改善するか、または付加的な特長および機能性をユーザーに提供できます。
Wi-Fi接続は、スマートホームデバイス間やクラウドベースのサービスとの通信を可能にし、ユーザーが新しい方法で自宅を制御および自動化できるようにするため、Matter規格の不可欠な側面です。
Wi-FiとBluetooth Low Energy
IoTデバイスによってはBluetooth LEとWi-Fi接続を両方使えるため、インターネットに接続し、他のデバイスやクラウドベースのサービスとデータを交換することができます。例えば、Bluetooth LEを使用してスマートフォンに接続するスマートウォッチがWi-Fi接続も備えている場合、インターネットに接続して追加機能にアクセスできます。
Wi-FiとBluetooth LEは別々の目的を持った異なる技術ですが、さまざまな方法で一緒に使用して、各種デバイスおよびアプリケーションに接続および通信機能を提供できます。
Wi-FiとセルラーIoT
NordicのnRF91およびRF70シリーズデバイスは、資産追跡アプリケーションに適しています。nRF9160 SiPを使うとセルラーベースおよびGNSS/GPSベースの測位が可能となります。多くの資産追跡アプリケーションは、SSIDベースのWi-Fi測位用にWi-Fi ICを追加しています。nRF70シリーズはこのようなシナリオで最適な選択肢です。Nordicでは、nRF9160 SiPをホストとして使うサンプルアプリケーションと、nRF Cloudのクラウド測位サービスへ統合する際のサポートとして使うサンプルアプリケーションを提供しています。
Wi-Fi測位はセルラーベースの測位とGNSSのギャップを埋めるものです。GPS/GNSSよりも消費電力が少なく、より正確であるWi-Fiは、ほとんどの測位システムへの追加に理想的です。特に市街地や建物内等、GPSの電波が届きにくいエリアで有効です。